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Channel: にしおかすみこ オフィシャルブログ powered by Ameba
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あの頃

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私が幼かった頃、
毎年、夏の花火大会に
母は姉と私を連れて行ってくれた。



母は、
心臓に響くくらいの大きな音で花火を感じるのが好きだった。




打ち上がった大きな花火の火の粉が
小っちゃくパラパラと降ってくるくらい近かった。
3人でクビが痛くなるくらい真上を見上げていた。




子供の眼に入らないようにと、
母なりの配慮で、
姉と私は水中ゴーグルをしていた。



私自身のは覚えていないが、
姉のゴーグルは黄色だった。



姉に「。。それ見えるの?」と聞いたら、


「とびきりね!」と言っていた。





先程、母から「花見をしたよ」とメールがきた。何枚かの写真が添付してあった。



どれも綺麗だった。



1枚だけ母も写っていた。
桜を見上げる母の眼には
私が実家に忘れたランニング用のサングラスが光っていた。



。。あれは視界がグレーに見えるはず。



「何でサングラスしてるの?」と返信したら、




「日除けと、花粉対策。いろいろ気にすると、これがちょうどいいのよ」と。
。。桜の色は気にならないのだろうか。



「ちなみに東京はこんなんだよ」と桜の写真を送ってみた。



「あら~、すてきね~、サングラス使う?返そうか?」と。




ふと、あの夏の日を思い出した。




今年は桜をたくさん見れた。









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