勘

ホテルにチェックインした後、
カードキーを持って外に出た。



戻ってきた。
部屋番号を忘れていた。
カードキーにも書かれていない。



勘に頼ることにした。
おそらくこの部屋だろうというドアに
狙いを定め、
そーーーっとキーをさした。



小さな小さな赤ランプが点滅した。。
違った。



次こそはと、神経を集中させ
4部屋試したが全て違った。
勘。。ゼロだな。



5つめに行こうかどうしようかと
長い通路に一人ポツンと迷っていた。



突然、ガチャっと2つ先の部屋からおじさんが出てきた。



びっくりと、恐さで
心臓がギュッとなり体が固まって動けなかった。



おじさんは自分の部屋から出て来ただけである。



不審者は私のほうだ。



フロントに戻り、名前を言って部屋を教えてもらった。



。。部屋番号の前に、そもそも階数が違っていた。。




1年に何回か似たようなことをやる。



部屋に戻りカーテンを開け夜景を見る。
ビル群の灯りと共に
窓ガラスにうっすらと、
コーラをグビグビ飲むアホ面が映っている。。