ご飯

女友達とご飯。


「すっごい美味しいものが食べたい」と言ったら、




「一番何が食べたいの？」




「甘いものとアイスコーヒー！あとメインはまかすよ！」
我ながら、勢いのよい他力本願。




ビルの最上階だったかな。
なんだか、東京じゅうが一望出来るかのような大きなガラス張りの席に通された。並んで座った。
「これはカップルシートだね」


「カップルシートだ」

「だね」


中年女が二人
カップルと都会の景色に囲まれた。





喋りたいだけ喋っているうちに
まったく気にならなくなった。





私に至っては
ひとつしか集中出来ないので
夢中で喋るあまり、
どんな料理だったかすらぼんやりだ。




メイン。。？。。はて。。
パスタは覚えている。
どんな味かと言われたら、、はて、、？。。。





喋る合間にちびちび口に放りこんでいたパンが美味しかったことだけは覚えている。
舌が覚えているのは、パンのみだ。





何となく最後ら辺は
お店のラスト時間が迫っていて
私達以外、ほぼお客さんがいなかったような。。





そんなに夢中で何を喋ったのか。
だいたいのことは覚えていない。
どうでもいいくだらないことを
ひたすら聞いてもらっていたような。。




コーヒーは飲んでいた。
おかわりを何杯もしたので
トイレに行きたかったのだが、




立ち上がるのが面倒で
ひたすら耐えていた記憶がある。




ちょっとでも体に触れられるか、
風が吹いたら、膀胱が破裂するな。。と思った瞬間があった。





ただただ楽しかった。