割りとぼんやり
駅のホームにいた。
電車が来た。
びっくりするくらい混んでいた。
ドアが開くと人がうねり溢れ出た。
洪水のようだった。
吐き出す波の勢いに、溺れている人がいるのではないかと心配になるくらいだった。
トゥルルルルル。。。と閉まる合図音が聞こえた。
やっとこさ
出すものを出した車両が軽そうに見えた。
後ろから来たおばちゃんが
入れ替わりに飛び乗った。
おばちゃんの肩にかかっていたバッグがホームにスルリと落ちた。ハッとした顔。すぐさま出ようとしたが、
ドアが閉まった。
ドアに張り付いたおばちゃんが
私に向かって、バッグを指さした。
「ひろって~‼、ひろって~‼」っとくぐもった声が聞こえてきた。
ガタンガタン。ガタンガタン。。という音と共に、
「ひろって~‼ひろって~‼」も小さくなって行った。
。。。拾い上げた。
見た目よりズシリとしたオムツ型のバッグ。
ホームにいた駅員さんに渡した。
「落として行きましたよ」と告げたら、
「忘れもの扱いでお預かりします」と。
おばちゃん。。
おばちゃんのバッグ、忘れもの扱いだって。。
私、その電車に乗るの忘れたよ。。
こんなことって、あるんだな。
駅のホームにいた。
電車が来た。
びっくりするくらい混んでいた。
ドアが開くと人がうねり溢れ出た。
洪水のようだった。
吐き出す波の勢いに、溺れている人がいるのではないかと心配になるくらいだった。
トゥルルルルル。。。と閉まる合図音が聞こえた。
やっとこさ
出すものを出した車両が軽そうに見えた。
後ろから来たおばちゃんが
入れ替わりに飛び乗った。
おばちゃんの肩にかかっていたバッグがホームにスルリと落ちた。ハッとした顔。すぐさま出ようとしたが、
ドアが閉まった。
ドアに張り付いたおばちゃんが
私に向かって、バッグを指さした。
「ひろって~‼、ひろって~‼」っとくぐもった声が聞こえてきた。
ガタンガタン。ガタンガタン。。という音と共に、
「ひろって~‼ひろって~‼」も小さくなって行った。
。。。拾い上げた。
見た目よりズシリとしたオムツ型のバッグ。
ホームにいた駅員さんに渡した。
「落として行きましたよ」と告げたら、
「忘れもの扱いでお預かりします」と。
おばちゃん。。
おばちゃんのバッグ、忘れもの扱いだって。。
私、その電車に乗るの忘れたよ。。
こんなことって、あるんだな。